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Ite Joseph
受胎告知劇の調べ
ピュイの男たちが歌い上げるヨセフの旋律と
14世紀のポリフォニー
Les voix du Puy
望月裕央(テノール)
辻康介(バリトン)
阿部大輔(バス)
長谷川太郎(ショーム、ドゥルツィアン)




 「大天使ガブリエルが、神によってガリラヤの町に遣わされ、ヨセフと婚約していた乙女マリアのもとへ行った。」

 「受胎告知」を物語るこの一文の付されたとあるアレルヤ唱の旋律が「イテ・ヨセフIte Joseph」(行きなさい、ヨセフよ)として知られている。ピュイLes voix du Puyの旗揚げ公演プログラムはこのヨセフの旋律に基づいた14世紀のポリフォニー音楽を軸に構成した。 大天使ガブリエルがマリアに「アヴェ・マリア」と挨拶する「受胎告知」の瞬間は、聖母に捧げられたカトリック教会のあらゆる礼拝堂に描かれていて、歴史的名画として知られるものも多い。また、受胎告知のシーンを再現する受胎告知劇もフランスの町トゥルネーでは1231年、イタリアのパドヴァでは1278年から行われていた。

 受胎告知劇は、現代の私たちには、教会やカトリック系の幼稚園で子どもたちが演じるクリスマス劇の最初のシーンとしても馴染みがある。クリスマスの劇とは言え、当然、「受胎告知」の本当の日はクリスマスの十月十日[とつきとおか]前の3月25日だ。普通に考えればこの日にこそ受胎告知を記念するミサや劇が行われるべきだが、この日付には典礼との関係で独特な問題が有った。というのも、キリスト教の祝日カレンダー(旧暦のように年ごとに祝日がずれる)において、(変動しない)3月25日は復活節または四旬節の一日になる。復活祭はクリスマスや受難と同様最優先される祝祭であるし、四旬節はキリストの受難を控え伝統的には断食を行う悔い改めの時期で、派手な音楽や祝祭が避けられてきた。降誕節や待降節に受胎告知を演じることになったのはこのためだ。

 一方で、圧倒的な聖母信仰のもと、「受胎告知」のミサや劇を3月25日にこそ行おうとする場合、その舞台は大聖堂の主祭壇ではなく、側廊の聖母に捧げられた祭壇へ、さらには聖堂の外へ出てゆく。そしてますます豊かになっていく商人や公証人達の庇護のもと、一般大衆の人気に支えられて、トルヴェールと呼ばれる詩人たち、商人、一般人、労働者、聖職者、修道士、修道女などなど、様々な構成員を擁する信心会や職業組織がその舞台を支えるようになった。

 14〜15世紀、アラス、ドゥエー、リール、ヴァランシエンヌ、カンブレー、そしてトゥルネーなど北フランスの商業都市では、新しい音楽や詩の創作に重点をおく、南仏のトルヴァドゥールの伝統をひいた、ピュイPuyと呼ばれる集まりができた。(辻康介)





プログラム

作者不詳(「王室のモテト作曲家」)
14世紀前半ベルギー

トゥルネーのミサ
Mass of Tournai


 キリエ/グロリア/クレド/サンクトゥス/アニュス・デイ
 Kyrie/Gloria/Credo-/Sanctus/Agnus Dei

 イテ・ミサ・エスト(とある気品のある人が/哀れな人々が)
 Ite missa est(Se grasse/Cum venerint miseri)



作者不詳 1350年頃イギリス
神に感謝を
Deo Gratias


作者不詳 単旋聖歌 13世紀北フランス
アレルヤ−大天使ガブリエルが
Alleluia-Missus est Angelus Gabriel


作者不詳 単旋聖歌 13世紀北フランス
アヴェ・マリア
Ave Maria gratia plena


マルケット・ダ・パドヴァ 1305-19年頃活躍
天の女王/汚れなき聖母
Ave Regina/Mater innocencie



演奏曲目は変更になる場合があります


フライヤーダウンロード(PDF)
(13.6MB)

会場:サンハート・音楽ホール
2026年 07月21日(火)
 午後の部:13:30開場 14:00開演
 夜の部:18:30会場 19:00開演
(クレジットカード等でお支払いの場合)
(銀行振込でお支払いの場合)
横浜市旭区二俣川1-3 ジョイナステラス3(旧・二俣川ライフ)5F / 相鉄「二俣川」駅北口下車徒歩2分。連絡通路を右へ30メートルほど進み、花屋の前にあるエレベーターで5Fへ。

[料金]
○前売3,500円(当日4,000円)
○主催者による案内:[主催者の特設ページへ

主催:ビタミン村
企画協力:DaNemo
グラフィックデザイン:鷲野宏デザイン事務所
 


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